在宅勤務中にTeamsやZoomの声が途切れる。Webページがなかなか開かない。会社のシステムだけ妙に重い。

そんなとき、ネットで調べると「VPN」「IPv6」「ドライバー」「ルーター設定」など難しい言葉が一気に出てきます。

でも、最初からそこまで触る必要はありません。

この記事でやるのは、難しい設定を変えずに「家全体が遅いのか」「会社PCだけ遅いのか」「Wi-Fiの届き方が関係していそうか」を見分けるところまでです。

まずは次の5つだけ試します。

  1. FAST.comで今の速度を測る
  2. 同じWi-Fiのスマートフォンでも測る
  3. Wi-Fiルーターの近くでも試す
  4. 自分で始めた大きな通信を止めて、PCを再起動する
  5. 全部遅いのか、一部だけ遅いのか確認する

ここまでで直れば終了です。直らなくても、原因の方向が1つ分かれば十分です。

もっと細かく回線・Wi-Fi・有線LAN・VPN・ドライバーまで自分で切り分けたい場合は、テレワークのネットが遅い原因を詳しく切り分ける方法で続けて確認できます。

この記事では、難しい設定変更はしない

会社PCでは特に、原因が分からないまま設定を変えるのは避けたいところです。

この記事では、次のような操作は行いません。

  • 会社指定のVPNを停止する
  • セキュリティソフトや常駐アプリを止める
  • Wi-FiやIPv4 / IPv6の細かい設定を変える
  • ネットワークドライバーを削除する
  • Windowsの「ネットワークのリセット」を実行する
  • ルーターの管理画面へ入って設定を変更する

そこまで必要になったら、詳しい切り分け記事へ進むか、会社の情報システム部門・ヘルプデスクへ相談します。

1. FAST.comで今の速度を測る

最初に、問題が起きている状態を数字で残します。

ブラウザでFAST.comを開くと、自動的に速度測定が始まります。

表示された数字が 18 Mbps や 85 Mbps のように出たら、メモするかスクリーンショットを残しておきましょう。

ここでは、「何Mbpsなら合格」と決める必要はありません。

1回の速度だけでは、回線・Wi-Fi・PCのどこが原因かは分からないからです。大切なのは、このあと条件を変えて比べることです。

「詳細を表示」を押すとアップロード速度やレイテンシも見られます。意味が分からなくても、相談するときに画面をそのまま見せれば役立ちます。

速度の目安やMbps・Gbpsの違いまで知りたい場合は、詳しい切り分け記事で整理しています。

2. 同じWi-Fiのスマートフォンでも測る

次に、スマートフォンを会社PCと同じ自宅Wi-FiにつないでFAST.comを開きます。

ここが初心者でもできて、かなり役立つ比較です。

PCもスマホも遅い

自宅のWi-Fi全体や、その先のインターネット回線側まで含めて確認する必要がありそうです。

少なくとも「会社PCだけの問題」とは考えにくくなります。

PCだけ遅く、スマホは速い

自宅回線全体よりも、会社PC側や会社PC特有の通信が関係している可能性が高くなります。

原因名まで分からなくても、**「同じWi-Fiなのにスマホは速く、会社PCだけ遅い」**という情報だけで、情シスへ相談しやすくなります。

MicrosoftもWindowsのWi-Fiトラブルシューティングで、別のPCやスマートフォンを同じネットワークへ接続し、問題が特定の端末だけなのか確認する方法を案内しています。

3. Wi-Fiルーターの近くでも試す

ノートPCなら、可能な範囲でWi-Fiルーターの近くへ移動して、もう一度FAST.comを測ってみます。

普段の仕事場所とルーターの間に距離や壁、扉、床などがあると、Wi-Fiが弱くなることがあります。

近くへ移動すると明らかに改善した

Wi-Fiの距離や障害物が関係している可能性があります。

とりあえず仕事を続ける必要があるなら、ルーターに近い場所で作業するだけでも一時的な対策になります。

近くでも変わらない

Wi-Fiの距離以外も確認した方がよさそうです。

この段階では、2.4GHzや5GHzなどの設定を無理に変更しなくて大丈夫です。

4. 自分で始めた大きな通信を止めて、PCを再起動する

次は、PC側で比較的安全にできる確認です。

自分で開始した次のような通信が動いていれば、いったん終わるのを待つか、止めても問題ないものだけ停止します。

  • 大きなファイルのダウンロードやアップロード
  • 動画配信の視聴
  • ゲームや大きなアプリのダウンロード
  • 自分で開始したクラウドへの大量アップロード

そのうえで作業中のファイルを保存し、Windowsを普通に再起動します。

一時的な不調なら、これだけで改善することもあります。

ただし、会社指定のVPN、セキュリティソフト、ウイルス対策、よく分からない常駐アプリは自己判断で止めないでください。

会社PCでそこから先の変更が必要そうなら、情シスへ相談する方が安全です。

5. 「何が遅いのか」を1つだけ確認する

最後に、ネット全体が遅いのか、一部だけ遅いのかを見ます。

普通のWebページも動画も全部遅い

自宅のWi-Fiや回線側も含めて確認する必要があります。

スマートフォンまで同じように遅いなら、自宅側を疑う材料になります。

FAST.comは問題なさそうなのにTeamsやZoomだけ不安定

単純なダウンロード速度以外が関係している可能性があります。

Web会議ではアップロードや通信の遅延も影響するため、速度の大きな数字だけでは判断できません。

普通のWebページは速いのに会社のシステムだけ遅い

会社のVPN、会社側の通信経路、利用しているサービス側など、自宅Wi-Fi以外の原因も考えられます。

この状態でルーターを買い替えても解決しないことがあります。

5つ試したあとの見方

確認できたこと 次に考えやすい方向
PCもスマホも遅い 自宅Wi-Fiや回線側を詳しく確認する
ルーターの近くだと改善する Wi-Fiの距離・障害物・設置環境を確認する
スマホは速く、会社PCだけ遅い 情シスへ相談しやすい状態
普通のWebは速く、会社サービスだけ遅い VPNや会社側サービスも候補。情シスへ相談
PC再起動で直った いったんそのまま使い、再発するかを見る

この表で原因を断定する必要はありません。

「どの方向を次に見るか」が分かれば、初心者向けの切り分けとしては十分です。

情シスへ相談するときは、この5つを伝える

会社へ問い合わせるなら、次の内容があると話が早くなります。

  1. いつから遅いか
  2. FAST.comの結果
  3. 同じWi-Fiのスマホも遅いか
  4. 何が遅いか(全部 / Teamsだけ / 会社システムだけなど)
  5. ルーターの近くへ移動すると変わるか

たとえば、次くらいで十分です。

在宅勤務中、会社PCだけネットが遅いです。FAST.comでは会社PCが18Mbps、同じWi-Fiのスマホは110Mbpsでした。普通のWebページも遅く、PCを再起動しても変わりません。

「ルーターの型番」「LANポートの規格」「ネットワークアダプター」などが分からなくても、必要なら相談先が追加で確認してくれます。

もう少し詳しく自分で調べるなら

ここから先は、初心者向けのこの記事では扱いません。

  • 回線・ONU・ルーター・Wi-Fiのどこが遅いか
  • 有線LANでも遅いか
  • 100Mbps付近で速度が止まる理由
  • Mbps・Gbpsの見方
  • VPNやネットワークドライバーの確認
  • Wi-Fiルーターの買い替えが本当に必要か

こうした内容は、テレワークのネットが遅い原因を回線・Wi-Fi・ルーター・PCから詳しく切り分ける方法へまとめています。

初心者版で「PCだけ遅い」「家全体が遅い」まで分かったあとに読むと、必要な部分だけ追いやすくなります。

まとめ:最初は、直すより「比べる」

在宅勤務・テレワークでネットが遅いとき、最初からルーターを買い替えたり、難しい設定を変更したりする必要はありません。

まずは、

  1. FAST.comで測る
  2. 同じWi-Fiのスマホと比べる
  3. ルーターの近くでも比べる
  4. 自分で始めた大きな通信を止めてPCを再起動する
  5. 全部遅いのか、一部だけ遅いのかを見る

これだけで十分です。

直らなくても、**「家全体が遅そう」「会社PCだけ遅そう」「Wi-Fiの距離が関係していそう」**まで分かれば、その先の切り分けや相談がしやすくなります。

分からない設定へ無理に入らず、確認した結果を持って次へ進みましょう。


主に確認した一次情報