ノートPCを持ち歩き、自宅では大きなモニターとキーボードで仕事する。
この使い方で地味に面倒なのが、席へ戻るたびに充電器、HDMI、LAN、USB機器を何本も挿すことです。
USB-Cドッキングステーションを据え置いておけば、モニター、キーボード、マウス、有線LAN、電源などをドック側へつないだままにできます。ノートPC側はUSB-Cケーブル1本だけ、という環境を作りやすくなります。
ただし、ドッキングステーションはポート数だけで選ぶと失敗しやすい製品です。
**PCへ何Wで給電できるか、外部モニターを何台・何Hzで出せるか、Macで複数画面を拡張できるか、電源アダプタを別に用意する必要があるか。**ここまで見ると、製品ごとの役割がかなり違います。
この記事では、楽天で購入できることを確認した4製品を、ランキングではなく用途別に比較します。
まず結論:ドックは「ポートを増やす」より「デスクを接続する」道具
USB-Cハブとドッキングステーションに厳密な境界線があるわけではありません。
実際、今回のUGREEN Revodok Pro 210はメーカー公式でも「USB-Cハブ」と呼ばれています。それでも据え置き環境で使えるだけの映像端子・LAN・給電・カードリーダーを備えており、ドックに近い使い方ができます。
選ぶときは名称より、何を1本へ集約できるかを見る方が実用的です。
ざっくり分けるなら、
- 持ち運び中心、必要な端子を少し増やす → USB-Cハブ
- モニター・LAN・USB・給電をデスクへ常設する → ドッキングステーション
と考えると分かりやすいです。
選ぶ前に確認したい5つのポイント
1. 「100W対応」はPCへ100W届くとは限らない
ここは最初に見ておきたいポイントです。
UGREEN Revodok Pro 210は100W PD入力に対応しますが、接続したPCへの最大給電は85Wです。
一方、Anker NanoはPCへ最大100W、Anker Prime DisplayLinkはアップストリーム側で最大140Wに対応します。
ノートPCが何Wを必要とするか分からない場合は、USB-C充電は何W必要かも先に確認すると選びやすくなります。
2. 外部モニターは「台数」と「解像度」をセットで見る
「4K対応」だけでは足りません。
1台なら4K60Hzでも、2台接続すると条件が変わる製品があります。逆に、UGREEN Revodok Pro 210のように2台の4K60Hz出力を明記する製品もあります。
3画面を使いたいなら、HDMIの数だけでなくPC側OSで拡張表示できるかまで確認が必要です。
3. Macで複数画面を使うなら特に注意
Windowsでは複数画面を出せても、macOSでは同じ映像のミラー表示になる製品があります。
Anker Nanoは公式に、macOSでは複数ディスプレイへそれぞれ異なる画面を表示できないと案内しています。
一方、Anker Prime DisplayLinkはDisplayLink技術を使い、MacBookとWindowsノートPCの両方で最大3画面出力に対応します。ただし、DisplayLinkアプリのインストールが必要です。
「Mac対応」という一言だけではなく、外部画面を何枚まで“拡張”できるのかを見るのが重要です。
4. 据え置きなら電源の持ち方も大事
USB-Cハブは別売りのUSB-C充電器をPD入力へつなぐタイプが多い一方、本格ドックはACアダプタ込み、あるいは電源を内蔵する製品があります。
すでに100Wクラスの充電器を持っているならハブ寄りの製品でも構いません。
逆に「デスクへ置いたら電源まで完結させたい」なら、ACアダプタ付属のAnker NanoやAnker 675、電源部まで一体化したAnker Primeの方が考え方に合います。
5. 10Gbps・2.5GbEが必要か
キーボードやマウス中心なら5Gbpsでも困りにくいです。
外付けSSDで大きなデータを頻繁に扱うなら10Gbps、有線ネットワークまで高速化しているなら2.5Gbps Ethernetの価値が出ます。
必要以上に上位規格を追うより、自分が今つないでいる機器を数える方が失敗しにくいです。
4製品を用途別に比較
| 製品 | 向いている人 | PC給電 | 外部画面 | データ転送 | LAN | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| UGREEN Revodok Pro 210 | 価格を抑えて基本を揃えたい | 最大85W | 最大2画面 / 4K60Hz | 最大5Gbps | 1Gbps | 10-in-1 |
| Anker Nano 13-in-1 | 自宅と外出先を1台で回したい | 最大100W | 最大3画面※ | 最大10Gbps | 1Gbps | 6-in-1ハブを着脱可能 |
| Anker 675 | デスク自体をすっきりさせたい | 最大100W | 1画面 / 4K60Hz | 最大10Gbps | 1Gbps | モニタースタンド+ワイヤレス充電 |
| Anker Prime DisplayLink | Mac / Windowsで3画面を使いたい | 最大140W | 最大3画面 | 最大10Gbps | 2.5Gbps | DisplayLink / 電源内蔵 |
※Anker NanoはWindowsで最大3画面出力に対応しますが、macOSでは複数ディスプレイへそれぞれ異なる画面を表示できません。
記事作成時点の価格は、UGREEN Revodok Pro 210が¥8,490、Anker Nanoが¥16,990、Anker 675が¥32,990、Anker Prime DisplayLinkが¥39,990でした。価格・在庫は変動するため、購入時は商品ページの最新情報を確認してください。
1万円以下から始めるなら:UGREEN Revodok Pro 210
UGREEN Revodok Pro 210は、今回の4製品で最も導入しやすい価格帯です。
2つのHDMI、USB-C / USB-A、有線LAN、SD / microSD、PD入力を合計10ポートにまとめています。
単画面なら最大8K30Hz、2画面なら最大4K60Hz。データ転送は最大5Gbps、LANは最大1Gbps、PCへの給電は最大85Wです。
本格的なAC電源内蔵ドックではなく、ドッキングステーション的に使える多機能USB-Cハブという立ち位置です。
GOOD
- 楽天API取得時¥8,490で始めやすい
- デュアル4K60Hzに対応
- LANとSD / microSDまで揃う
- 約172gで必要なら持ち運べる
気になる点
高速データ転送は最大5Gbpsです。
また、100W対応の表記はPD入力側で、PCへの最大給電は85W。高性能ノートPCへ大きな電力を供給したい人は先に必要W数を確認してください。
向いている人
「まずHDMI・LAN・USB・充電を1本にまとめたい。3〜4万円のドックまでは必要ない」人。
据え置きと持ち運びを両立するなら:Anker Nano 13-in-1
Anker Nano ドッキングステーションの面白さは、13-in-1ドックの一部が6-in-1 USB-Cハブとして取り外せることです。
自宅ではモニター、LAN、USB機器を常設。外出時にはハブ部分だけを外してバッグへ入れる、という使い分けができます。
最大10Gbpsのデータ転送、PCへ最大100Wの給電に対応。ドック使用時はHDMI×2とDisplayPortで最大3画面出力が可能です。
GOOD
- 据え置きドックと携帯ハブを1台にできる
- 最大10Gbps
- PCへ最大100W給電
- ACアダプタ付属
気になる点
macOSでは複数ディスプレイにそれぞれ異なる画面を表示できません。
また、着脱ハブ側の一部ポートはドックへ装着している状態では使えません。13ポートすべてをいつでも同じ形で使えるわけではない点は理解しておきたいところです。
向いている人
「自宅では本格ドック、出張時はUSB-Cハブ」と2台買わずに済ませたい人。
デスク整理まで一気にやるなら:Anker 675
Anker 675は、普通のドックとは形から違います。
横幅約54cmのモニタースタンドに12-in-1ドッキング機能とワイヤレス充電パッドを組み込んだ製品です。
モニターを上へ載せ、その下へキーボードや小物を収納。さらにUSB-C / USB-A、4K60Hz HDMI、1Gbps LAN、SD / microSD、3.5mmオーディオをまとめられます。
PCへは最大100W給電、USBデータは最大10Gbpsです。
GOOD
- ドックとモニタースタンドを別々に置かなくていい
- 最大4K60Hz
- USBは最大10Gbps
- スマホ用の最大10Wワイヤレス充電まである
気になる点
高さは調整できません。
また映像出力はHDMI 1系統なので、外部モニターを2〜3枚増やすことが目的なら別の製品の方が向いています。
向いている人
「ポート不足だけでなく、デスク上の物とケーブルをまとめて整理したい」人。
ノートPCスタンドやデスクのケーブル整理を個別に考えていた人にも、発想の違う選択肢です。
Macでも3画面を狙うなら:Anker Prime DisplayLink
Anker Prime ドッキングステーション (14-in-1, Triple Display, DisplayLink) は、今回の中で最も高価ですが、役割も明確です。
HDMI 2.1×2とDisplayPort 1.4×1を搭載し、DisplayLink技術によってMacBookとWindowsノートPCの両方で最大3画面出力に対応します。
PC接続用USB-Cは最大140W、データ転送は最大10Gbps。有線LANは2.5Gbpsで、SD / microSDスロットも備えています。
GaN電源を本体へ内蔵しているため、大きなACアダプタを机の裏へ置く必要がないのも据え置き型らしいポイントです。
GOOD
- Mac / Windowsで最大3画面に対応
- PCへ最大140W給電
- 2.5Gbps LAN
- 電源内蔵で配線をまとめやすい
気になる点
外部ディスプレイ出力にはDisplayLinkアプリのインストールが必須です。
会社PCなど、ソフトウェアを自由に追加できない環境では導入前に確認が必要です。また記事作成時点の価格は¥39,990と、用途が合わない人には明らかにオーバースペックです。
向いている人
MacBookを含めて複数外部モニターを本格的に使い、充電・高速LAN・周辺機器まで1台へ集約したい人。
どれを選ぶ?4製品の役割はかなり違う
迷ったら、次の順番で考えると整理しやすいです。
- まず1万円以下で1本化したい → UGREEN Revodok Pro 210
- 自宅ドックと外出用ハブを兼用したい → Anker Nano 13-in-1
- モニタースタンドも含めてデスクを整理したい → Anker 675
- Mac / Windowsで最大3画面を本格運用したい → Anker Prime DisplayLink
ドッキングステーションは、ポートが多いほど上位というより、どこまでデスク環境を任せるかで必要なクラスが変わります。
HDMIとUSBを少し増やすだけなら、既存のHDMI付きUSB-Cハブおすすめで十分な場合もあります。
一方、毎日ノートPCを持ち出して、帰宅後にモニター・LAN・キーボード・電源へ戻しているなら、USB-Cを1本挿すだけにする価値はかなり分かりやすいです。
なお、ドックとPCをつなぐケーブルや充電規格も性能に影響します。必要に応じて100W USB-Cケーブルの選び方も合わせて確認してください。











